「あなたのためだから…!」と叫ぶ「あの存在」と対峙する(インナーペアレント)
心の中にいる厳しい親のような存在
インナーペアレント。
いつもダメ出してきたり
もっともっと!
と厳しく叱咤激励したり。
こちらで、
以前その成り立ちなど書きましたけど
これが心の中に大きな存在感を放って君臨している方
結構いらっしゃいますよね。
(昔のわたしもそうでしたよ!)
そんな方たちってですね、
たいていみなさん
すごく優秀です。
仕事や勉強、
家事育児や介護の
クオリティが高かったり、
タスクがいっぱいあってもこなしていたり。
高い目標を設定して
努力で達成してしていたり。
つらいことがあっても耐える力があったり。
しかも人の気持ちも尊重できて
思いやりはあるし
いつも笑顔で優しいし
外見だって素敵にしているし
いろんな側面できちんとさが垣間見えたり
物事に真摯に取り組んでいらっしゃるし
…ってもう良いとこ挙げたらキリがない!
というくらいほんとに優秀な方たちなんです。
すばらしいんですよ。
すばらしいので、
100%そのままでOKなんですが
時に、
心の内側から
シグナルが発生することもありますよね。
体調がすぐれなかったり
気持ちが落ち込んだり
周りの人間関係がうまくいきづらかったり。
突然、強制終了がかかるような
何かしんどいことが起きたり。
そんな時にセラピーにいらっしゃると
潜在意識下で
このインナーペアレント的な存在と
向き合うことになる場合も
よくあります。
このインナーペアレント的な
厳しく自分を律する存在。
できなければダメ出しをし
もっとできるはず
もっと頑張れ
まだまだだめだよ
やればできるよ
世間ではこれが普通だよ
そんなことでは嫌われるよ
評価されないよ
あの人と比べて自分はどうなの…
とゲキを飛ばしてくる存在。
この存在に、
リラックスしてよーく話を聴いてみると
「本体(ご自身)のことを幸せにしたい」
と思っていることがほとんどです。
仰天ですよね。
そんなダメ出しされて、
ゲキ飛ばされても苦しいだけなのに!
あなたが本来感じる幸せ、
いまここで感じたい安心感や
自分ってこれでOKだという肯定感と
この存在が
「こうしたらきっと幸せになれるはず!」
と主張するものが
かけ離れすぎている。
「あなたの幸せを思って言ってるのよ!」
って言われたって
いや~それはあなたの価値観の押し付けですよね、
という話です。
実際の人間同士
親子や夫婦や
上司部下なんかの間でも、
こういう問題、起きがちですね。
(そしてこんな問題が起きてる時、
心の中をよく見ると
インナーペアレント対インナーチャイルドで
同じ事が起きてるってこともよくあったり…)
実際の人間同士の時は、
どうするのがいいかというと
相手の言い分を聴いて
すり合わせしたりしますね。
心の中も、同じです。
まず、
そんな風にゲキを飛ばされ
ダメだしされ続けて
本体(わたし)はどう思っているのか。
わたしは本当は、
本音は、
どうしたいのか。
なにに幸せを感じるのか。
そして、
インナーペアレント的存在には、
どうしてほしいのか。
これらを感じることで
心の中が調和されて
何かが変わるかもしれません。
(ヒプノセラピーでは、
実際人格をもった人たちが
心の中で対話しているように
お互いのキャラや気持ちがよくわかったりします)
インナーペアレント的存在は、
「厳しくすれば幸せになれるはず」
「ダメ出しすれば」
「世間や周りに合わせれば」
「安定した職を得れば」
「結婚すれば出産すれば」
「あの人みたいになれば」
「もっともっと、もっと頑張れば」
「幸せになれる」
と思っているのかもしれません
そして、
心優しく優秀な方は
それを受け入れることができてしまう。
でも、
あなたの本当の言い分はどうですか。
という事が大切になってくるんですね。
この「あなた」は
インナーペアレント的存在に対して
インナーチャイルド
と言えるかもしれません。
インナーチャイルドは、
傷つきすぎていると
こわくて不安で
本音も言いにくいかもしれない。
でもそれらが癒えてくると
本当に思うことを言えたり
魂の声がわかっていたり
自分の望む方向へ自分を導いてくれる存在
にもなっていくんですね。
(これを「ワンダーチャイルド」等と呼ぶ人もいます)
不思議なことに
「わたしがどうしたいか」を
セラピーや
日常生活レベルで
汲み取り
行動に起こしていったりすると
インナーペアレント的存在も
「そうか、そう思うんだったら…」
みたいな感じで
静観してくれたり
理解してくれたり
協力してくれたり
するようになるんです。
自立した子どもを応援する親のように。
心の中にいる存在は、本当は
「あなたの味方」なので。
本当はみんな、
あなたに幸せになってほしいんですね。
やり方を間違えただけで。
それがちょっとすれ違っちゃったり
不安や恐怖のあまり暴走していたら
ここのの中の存在と
話し合う機会を持つ。
厳しい存在の
言い分を受け入れ続けててきた
懐深いあなたなら、
きっと話し合える心の器が
あるはずですよ。
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