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  • 執筆者の写真Aarteeni

兄の旅立ちのはなし

先日、実兄があちらの世に旅立ちました。 








わたしと兄は、


いわゆる「仲の良い兄妹」ではありませんでした。








小さい頃は


よく一緒に遊んでいたはずなのですが


喧嘩したわけでも


嫌いになったわけでもないのに


お互いまったくしゃべらなくなった、


不自然兄妹。








その理由をかんがえると


子どもの頃


父の病気によって家の中が混乱を極めていて、


それが


「家族内の秘密」


「誰にも話せないこと」であったので


(少なくともわたしはそう感じていたので) 





お互いじわじわと心や口を閉ざし


どうにか「普通」に


学校生活を送るだけで精一杯で


内側にこもるしかなく、


家の中では


母としかコミュニケーションがとれなくなっていった…


そんな感じだったのだろう


と思ってます。





不自然だけど、


しかたなかったんですよね。


ある意味、自然な心のうごきというか。








それが、 


父が亡くなり


お互い結婚して家族の形や空気が


少しずつ変わってきて。








それでも、


ぎこちない関係は続いてましたが 





全国転勤から東京に戻り、


末期がんのため自宅療養に入った兄が


春頃から何度か自宅に呼んでくれ、


行くきっかけがたびたび作れて。








義姉、母や夫とともに


みんなで和やかに過ごす時間が持てました。 








だんだん身体がしんどくなっていく兄の脚を


マッサージできたり、


話して笑ったり介助したり


二人で写真を撮ったり。 











若い頃は





「家族なんてわずらわしいだけ」


「ぜったいに結婚とかしない」





と思っていたわたし。








それが大人になってゆるんだとはいえ


(結婚もしましたし)








この期間に何度か兄夫婦の家に通うたび 








「家族みんなで過ごす時間、尊い」


「みんなで写真を撮っておきたい」








とまでに変化するなんて、


思いもよらなかった。


 





この期間はまるで


兄からの、


のこされる者への愛というか


プレゼント期間のようだったな、


と思います。 









看取りから葬儀後しばらくは、


ぜんぜん実感がわかなかったり


なんだか心細くなったり。 





「もっと話ができていれば」という後悔や


あまり力になれなかったことの罪悪感が湧いたり。





その罪悪感から


過剰に義姉や母の気持ちに勝手に共鳴し過ぎ


感情的に消耗してたりしました←アホすぎる…





(でもこの「共鳴しすぎ問題」、


HSP・エンパス傾向のある方は


思い当たる節ありませんかねー?


今回だけは、うっかりわたしも数日気づけませんでした。


ほんと、誰得にもならない。課題だ…)  








勝手に人の感情に共鳴し過ぎて消耗する時は





「自分に意識を戻せ」





の時なので





セルフ悲嘆療法(グリーフセラピー)で


潜在意識下で兄と対話したりもしました。


(悲嘆療法って?という方はこちらへ) 











兄に対して





「いくら今年が激動の年だとしてもさ、


3か月で身内を2人も見送るとかある?ないわー」


(義父の葬儀を3月に行ったばかり)





「このあとセラピストとしてレベルアップするとか、


なんかないとやってられない」


なんてねちねち悪態をつくと


 


ニヤニヤ楽しそうに


「だろうな」


と笑う兄。





そんな姿に少し安心して


他になんか、もっと言うことないかなーと


自分の心を感じていると





「今世で、兄として存在してくれてありがとう」





と内側からぐわっと湧いてきて。





ああ、これが今のほんとうの本音だな


と泣けてきましたよ。 








だってねえ、


わたしの数年前に


わたしの両親の元に生まれてくれないと


誰にもその座に存在できなかった、


それはものすごい遭遇の確率なわけで。 








いろいろあって仲良しってわけにはいかず 


人柄もよく知ることができなかったから


好きか嫌いかも


正直、よくわからない。





でも、


その存在がありがたく尊いのはたしかなことで 


不器用で上手に表現できなかったけど


存在への愛とか感謝とかも


たしかに、あったんだよ。 











そんな感じのことを兄に伝えると


「うん」とか


「あー」とか


言うだけで


しょうもなくそっけない感じではあったけど 





わたしは自分の本音につながれて


伝えたい事を伝えられた気持ちで


ようやく、ほっとしました。 











一区切りつけて外に出ると


空に、いかにもなやつ!!  


こういう返事かよ! 









まあこういう返事でも、いいよ


また、なんか、存在のサインください。ありがとう。











わたしも今世、自由に楽しくまっとうしよう。











このたびの急なご予約変更等、


ご快諾ありがとうございました。 


長い私的なブログも読んでくださった方も、


ありがとうございます。











対面セッションは17日(水)より再開です。


ご予約お問い合わせは受付中です。

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