top of page
  • 執筆者の写真Aarteeni

「お弁当箱=吐き気」の記憶セットがあった話(会食恐怖症の癒し)

先日、実家に帰った時に


キッチンの棚から


とても懐かしいものが出てきたんです。



それはアルミのお弁当箱!



幼稚園の時に使っていた、


蓋に昭和アニメのキャラクターが描いてあるような、


保温庫で温められるやつです。



なつかしいねーと母に言うと


「持って帰る?」


と聴かれましたが


「それ見ると気持ち悪くなるからいいや」


と返事して二人で笑いました。




わたし、


幼稚園の時から小学校1年くらいまで


お弁当(固形物)がまったく食べられない


子どもだったんです。



お弁当の時間になると


食べ物を見たり匂いを嗅ぐだけで


吐き気がしてしまって。


いわゆる会食恐怖症的な症状があったんです。




たぶん入園したての頃


お弁当の時間に嘔吐して


それで周りの子になんか言われたのでは?


というのが母の記憶。



わたしはまったく覚えていないけど、


それにしても


いまだに弁当箱を見ただけで


当時の吐き気がありありとよみがえるって


相当だな~


なんて、ちょっと面白かったです。






幼いころは


潜在意識と顕在意識を隔てる膜がうすい、


と言われています。



気持ち悪くなったり吐いたりした理由はわかりませんが


潜在意識に


「お弁当の時間=アルミの弁当箱=気持ち悪い」


という感情(体感)のセットがしっかりと


しまわれて残っていたんでしょうね。 




今のわたしは


食べること、美味しいもの大好きだし


アルミの弁当箱を使う必要もないので


まったく生活に支障はないんですけど、



こういう


「物と感情のセット」


あるいは


「出来事と感情のセット」が


現在の生活上で


「あれ、おかしいな」「こまったな」


ということを生む場合ってありますよね。




たとえば


「お金のことを考えると不安」


「なぜかやりたいことをしようとすると怖い」


「女子グループにいると悪口を言われている気がする」


とか。



それとひそかに


「思い込み」「セルフイメージ」「信念」「前提」


なども一緒になっているかもしれません。


(お金の不安→「自分はお金に苦労する」という思い込み、とか 


やりたいことへの恐怖→「自分にはできない」という思い込みとか)




でもその


「出来事(もの)と気持ちのセット」は


完全に固定した


不動な結びつきってわけではないんです。



ということは


自分好みに変えてしまうことで


「思い込み」「セルフイメージ」「前提」


も変えることができ


もっと望むような生き方を選択していくことも


可能なわけですね。




ただ、


「よし、今度からこう考えよう!」


と顕在意識で決意をしたからと言って


すぐその結びつきが変化しないことも多くて


「やっぱり変われない」


と自信を無くしてしまうことも


ありますよね。



そんなときは


何回も繰り返し自分に刷り込ませたり、


イメージや体感を使っていくのが


いいとわたしは思います。



それが、潜在意識に届くコツ。


 




ちなみにわたしも


「アルミの弁当箱=気持ち悪い、吐きそう」


の結びつきがせめて 


フラットな気持ちになればいいなー思い


イメージの中で遊んでみました


(セルフヒプノみたいなものです。


イメージに慣れていない方や


あんまりつらい記憶の場合は


逆効果になってしまうこともあるので


ひとりで無理をせず、


セラピーをおすすめします)




イメージの中で


まずよみがえったのは


保温庫でご飯があたたまる独特の匂いと


あぶら粘土の匂い。



うっすらと


この匂いがダメだったのかな~と思考しながらも


教室にいるイメージがいやになったので


近所の緑多い河原に飛び出し、


そこで


仲の良かったのぞみちゃん(仮)と


水や草花に触れながら遊びました。



そしてその河原で


アルミのお弁当箱を広げてみましたが 


やっぱり気持ち悪いイメージのままだったので


母にも登場してもらい、


のぞみちゃん(仮)の


すてきなお弁当と同じように 


ワッフルといちごを詰めてもらいました。 





・・・と、イメージはここで終わり。





わたしがこの


「好きなものを母が詰めてくれた」


イメージで思いだしたのは



当時、


「お弁当はなるべく食べるように」


というクラスの方針に対して母が


「家では食べているので


幼稚園で食べられなくてもかまわない、


と考えている」と


先生に伝えてくれていたこと。



そして、年長の時の先生が


それを尊重して


お弁当(固形物)ではなく


牛乳を一杯飲めればOKとしてくれたこと。 




思いだした、とは書きましたが


その事実をすっかり忘れていたわけではなく


あたまでは知っていたし


「ありがたいな」とも思っていたんです。



でも、イメージ上で


好きなものを弁当箱に詰めてもらったことで



「あのころも


わたしの体調や気持ちは大人に尊重されていたのだった」



ということが



わあーーーーそうだったじゃん!


ありがたい!



と体感覚として思いだされ


腹落ちした感覚になりました。 




同時にアルミの弁当箱のイメージは


「気持ち悪いもの」から


「ありのままを尊重されていた象徴」に


スッと、変わりました。 




そう変わるとは思わなかった!


イメージ、効果絶大!!





今はアルミの弁当箱を思い浮かべても


もう、気持ち悪さは湧いてこないです。



代わりに


「わたしはそのままを尊重されて


育んでもらって、ありがたかったなあ」という


あたたかい気持ちになって



「やっぱり、わたし自身ももっと


自分のありのままを受け入れよう」


と改めて思ったりしています。





「お弁当が食べられなかった」


という事実や記憶が


変わるわけではありません。



でもそこと


セットになっていた感情


そして自分に対するセルフイメージは


望むようにあるいは望み以上に


変えることができるんですねー。




棚から出てきたアルミの弁当箱から、


思いがけず 


吐き気を思いだし 笑


その挙句


こんな掘り出しものが得られるなんて!  



ちょっとザワっとした時、


嫌な記憶を思い出した、という時は


ほんとうにチャンスなんですね。 





bottom of page