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  • 執筆者の写真Aarteeni

私ってアダルトチルドレン?(ACの生きづらさの特徴と回復とは)


ホッと一息


アダルトチルドレン(AC)とは


もともとは

「親がアルコール依存症者である家族のもとで育った子どもで成人した人」

adult children of alcoholics)

のことをいいます。


1970年代からアメリカで使われ始めたこの言葉は

日本でもその後一時話題になったあと

(わたしの体感では)少し鎮まったように感じていたのですが


最近またよくネットで見かけるようになったので

こちらでも書いてみたいと思います。




 

目次





 


1.アダルトチルドレン(AC)とはなにか



アルコール依存症者の家庭で育った人を

指していたアダルトチルドレン(AC)は


今や定義も広範囲になり

「なんらかの原因で「機能不全家族」となった家族で育ち

今も生きづらさを抱えている人」

という認識になってきました。


いろんな「診断チェックリスト」等も

見られるようになりましたが


ACは病名や診断名ではなく

自分で自分の人生を生きるための認識のひとつです。


わたしとしては

「現在の自分の生きづらさが親との関係に起因すると認めた人」という

信田さよ子先生の定義を採用しています。



「うちは機能不全家族だったんだろうか…?」と

疑問に思っても


あなたが

「私はアダルトチルドレンだと思う」と

認識しているなら、

「アダルトチルドレン」だとわたしは受け止めます。

ちなみにわたし自身も元ACです。



自分自身で「ACだ」と認めることは


自分やその家族をダメ認定することでも

親や家族のせいにして自分の人生を放棄することでも

ずっと被害者でいることでもありません。


自分の生きづらさを理解し

内面や行動を見つめなおし

幸せな生き方へ向かうためにACを認識するならば

それは自分を大事にするための、とても大きな一歩です。




癒しの風景


2. アダルトチルドレンの生きづらさの特徴



親との関係に起因する生きづらさとは


子ども時代に子どもらしく、

自分らしく生きていられなかった方が

大人になってから

その感情の抑圧や思考行動のパターン等によって感じる生きづらさ」


と言えばよいでしょうか。



その生きづらさは当然、人によってさまざまですが

あらわれやすい特徴・傾向をいくつか挙げていきます。

(チェックリストではありません)




1.自分の感情や感覚がよくわからない


最近ではヤングケアラーという概念が

広く浸透してきましたが

親の身体面・感情面のケアをせざるをえなかった子ども時代を

過ごした方も非常に多いです。


家族の様々な理由によって

まず自分のことよりも親や家族のメンタル

(怒ってないか、落ち込んでないか、

泣いたり不安になったり不機嫌になっていないか)に

アンテナを張っていないといけないとしたら


自分の感情や感覚は二の次になっても当然です。

子どもの心身のキャパシティは「子どもサイズ」なのです。


本当は自分の感情や感覚を受け止めてもらう時期が必要だったのに

そうしてもらえず(それどころではなく)

「親も大変だしな」等と考えて

自分でなんとかおさめなくてはならなかったため

自分の正直な感情や感覚がわかりにくくなる傾向があります。


ACは、優しくいい人が多いのです。




2.やりたいことがよくわからない


1のように

感情や感覚を自分でなんとかフタをしようとしてしまうと

やりたいこと(欲求)もよくわからなくなる場合があります。


自分の感覚にベクトルが向かず、


「親はこれを気にいるだろうか」

「世間的にこれは間違いではないだろうか」

「怒られたり嫌われたりしないだろうか」


等と外側の反応にベクトルが向かうため


「本当にやりたいことがなんなのかわからない」

「やりたいことをしているはずだけど満たされない」


といったことが起こる場合があります。





3.人のお世話をする・役に立つことで自分を認められる


親が何らかの事情でその機能を果たせない場合

子どもはその機能を補完しようとがんばります。


つまり、

親のお世話・大人の代わりをするという

役割を果たそうと努力するのです。


そう強制されたわけではなくても

心優しい方は

「自分がそうしなくては」と自らその役割をして

家族を助けようとする。


そしてそれがアイデンティティになったり

「役に立つこと」に自分の価値を置きすぎたり

「そうする自分を認めてほしい」という欲求になる場合もあります。


お世話することや役に立つこと自体が悪いわけではありません。


けれども

「そうしなくては生きている価値がない」と

自分を無意識に追いつめたり


「そうしている自分が十分認められなかったから

今度こそ認めてほしい」と

他人(パートナーや自身の子ども、あるいは仕事相手)に

向けられてしまうと

共依存の関係をつくって苦しくなってしまうケースもあります。





4.無力感・無価値観・罪悪感を抱えることが多い


たとえば3のように

親がその機能を十分に果たせないために

「親を助けなければ」と思って懸命に親のお世話をしていた場合


どんなにがんばっても

本当の意味で親を助けることはできないケースがほとんどです。


そうすると

自分が助けられなかったことに罪悪感を抱いたり

無力である自分を責めたり、

そんな自分に価値がないと無意識に思ってしまうことがあります。


その結果、

十分に自分のやりたいことができなかったり

慢性的に気力が湧きにくかったり

必要なときに助けを求められなかったり

成長のチャンスをのがしてしまうケースもあります。





5.自己肯定感が低い・自信がない


4に続きますが

罪悪感や無価値観を抱えたままだと

「どこか自分は不足している」

「もっとやらねば、がんばらねば価値がない」

という感覚につながる場合があります。


ありのままの自分が認められなかった経験から

「自分はOKである」となかなか感じにくいために


人間関係で疲れてしまったり、

やりたいことに挑戦したりするのが怖くなったりして

才能の広がりの可能性を狭めてしまう場合もあります。





6.傷つきやすい・内にこもりやすい


子どもの頃に

すぐ批判されたり、

うまく理解してもらえなかったり、

兄弟姉妹と比較されてバカにされたり

暴言・暴力を振るわれたり等


心に傷がつくようなことを何度も繰り返し受け止め続け、

誰にもケアされないままでいたら、

その傷は「生傷」のままかもしれません。


「生傷」は当然ながら触れられれば痛いもの。

少し触れただけでも「痛い」と感じる感覚が

傷つきやすさとしてあらわれる場合があります。


痛みをさけるための防衛として易怒傾向(怒りやすい)が発動したり

内にこもって傷つかないよう自分を守る場合もあります。





7.相手を変えたくなる


「親がこうであれば私は苦しまずに済んだ」

という思いを無意識に他人に投影すると

相手を変えることで安心したくなる場合があります。


また、

自分自身に不完全さの感覚を持ち合わせていて

その不完全さを見るのがつらいあまりに

その感覚を他人に投影して

「あの人はこうだ(私は違うけど)」と考えることで

安心したくなるケースもあります。


すると、

次の8のように人間関係やパートナーシップに支障が出る場合もあります。




8.良好な対人関係やパートナーシップが難しくなる


7のように

相手に変わってほしいという思いがコントロール(支配)になってしまうと

相手も苦しくなってしまってトラブルが起きたり、


親にしてもらえなかったことを

無意識にパートナーや友人を使って叶えようとしてしまい

人間関係の破綻につながってしまうケースもあります。


ありのままの自分でよいという思いが希薄なため

無条件の愛がこわくなってしまったり


「本当の自分を知られたら嫌われる」と思って

上手な距離感がわからず信頼関係が結べないことも。



子ども時代の親との関係を

その後の人間関係にも適用してしまい、それがうまくいかないと感じる時は

コミュニケーションの仕方を変えていくことで

対人関係やパートナーシップを良好なものにすることが可能になります。





9.責められたり見捨てられるのではないかと不安になる


理不尽に怒られたり

親の望むような子どもでないと許してもらえなかったり

親の離婚で感じた感情が癒されていなかったり

条件つきの愛しか与えてもらえていなかったりすると


「このままの自分では(親に怒られたように)怒られるのではないか」

「この人もまた(親と同じように)見捨てるのではないか」

と感じて


自分のキャパシティを超えて頑張りすぎたり

自責しすぎたり

不安なあまり「試し行動※」をとってしまう人もいます。

(※相手が困る言動をしてどこまで許されるか愛を確かめてしまうこと)



結果として自分が疲弊したり、

人間関係を破綻させてしまい

「やっぱり自分は怒られる(見捨てられる)」という

つらい信念を強化してしまう場合もあります。




10.他者からの承認を強く求める


ありのままの自分でOKという感覚を自分の内側でもてないと

そのかわりに、他人にOKをもらいたくなってしまいます。


他人にOKをもらって一時的に安心しても

根本の不安が解消されていないと

エンドレスに承認を求め続けることになり

その結果、

他人軸に合わせて頑張る自分に疲弊したり

本当の自分の気持ちややりたいことを見失ってしまう場合もあります。





生きづらさを癒す場所


3.アダルトチルドレン(AC)の生きづらさから解放されるにはどうしたらいい?



これも人によりプロセスはさまざまです。

進みつつ戻りつつ、を繰り返しながら進みますが

大まかには以下のようになります。



1.

まずは現在のお困りごとが

過去から持ち続けているセルフイメージや信念

子ども時代からの行動や思考のパターン

あらわれやすい感情と関係しているのかもしれない、という

自己認識から始まります。


自分の現在地を把握することが、

その先に進むための大きな一歩です。



2.

過去を振り返り、

話したり書いたりして身体の外に思いを出すことで

子ども時代の家族の中にあった問題や満たされなかったもの、

抑圧した感情を解放していきます。


感情の解放が必要な理由は

感情が納得すると信念の書き換えなどがスムーズに進むからです。


Aarteeniでは、このプロセスは

主にインナーチャイルドセラピー(ヒプノセラピー)を

おすすめしています。

思考をゆるめ、潜在意識にアクセスするヒプノセラピーは

感情や感覚が普段より繊細に感じられるので

正直な感情・本音の思いに触れやすいのです。



3.

同時に

「わたしは○○だ」「普通○○すべきだ」

「家族とは、男性とは〇〇だ」

「人生なんて〇〇だ」

といったセルフイメージや信念の中で

自分を苦しめているものを手放し

別のセルフイメージや信念に置き換えていきます。



ACの方は思慮深い方も多いので

「本当はこう考えた方がいい」と分かっている場合も多いです。

けれど、

頭ではわかってるのに、そううまく信念を置き換えられない。

そういう場合は

感情が(インナーチャイルドが)納得できていなかったり

他に利得(メリット)があるケースが考えられます。


このプロセスもヒプノセラピー(催眠療法)が

有効だとわたしは感じています。

頭の理解では納得ができない信念も

体感として感じることができれば腑に落ちやすいのです。




4.

あたらしくなったセルフイメージや信念のもとでも

日常生活の中でさまざまな課題に直面するかもしれません。

そんな時でも「やっぱり自分は変われないんだ」と

自分を諦める必要はありません。


その時々で、どんなふうに自分を大切にしていくか

「あなたとしては」どうしていきたいかを

選んでいくことで自分軸を育てることができます。

セラピーやカウンセリングを通して一緒に考えていきましょう。


「親軸」「他人軸」からの卒業は、

チャレンジの枠が広がるたびに何度でもやってきます。

人生の拡大を喜びつつ、伴走出来たら幸いです。






苦しいときほど、

早く結果を出したいと思われるのももっともですが

「一瞬ですべての生きづらさが全部解消!」

という魔法のようなものはありません。



けれども

あなたが生きてきた時間と心の歴史を尊重して

時間をかけ丁寧にみて感じなおし、

自分で自分を育みなおすことで


自分というものの軸がはっきりし

その道のりを歩いた自信と自分へのいつくしみがうまれると

わたしは思います。

それは多くのクライアントさまも同じです。


他の人より生きづらさを抱えてきた過去はもしかしたら

自分のことをそうやって理解し

愛するための魂の意図だったかもしれない、と

いつか人生まるごと肯定できるようになるかもしれません。



アダルトチルドレンの生きづらさを持つ方が

「変わりたい」「回復させたい」と感じた時

いつでもご利用ください。





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