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インナーチャイルドセラピーの例

インナーチャイルドセラピーを受けられた方はどのようなプロセスを経て心が癒えていくのか、おおよその目安を知りたい方へ「架空のクライアントさんの例」をご紹介します。

癒やしのプロセスは、お一人お一人みな違います

セッションが1~3回程度で終了する方もいらっしゃれば、数か月、数年かけてご自身を深め、高め続ける方もいらっしゃいます。それぞれの歴史や今の環境、その方の持つ資質、今のお悩みの種類、どこまで自分を癒し開花させていきたいと思っているか、などによって全く違うものになりますが、一つの参考としてご覧いただけたらと思います。

(登場するAさん~Dさんは、多数の方の体験のエッセンス部分を複数取り交ぜた架空の方で、実在のどなたかの事例を紹介するものではありません実在のクライアントさんからの生のお声はこちら

Aさんの例(夫との仲を改善したい)

Bさんの例(子どもがかわいく思えない)

Cさんの例(婚活がうまくいかない)

​Dさんの例(自信がない、やりたいことがわからない)

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【Aさんのストーリー】

Aさんは結婚1年目の会社員。

「夫との喧嘩がつらい、もっと仲良く暮らしたい」というお悩みを持って

サロンにいらっしゃいました。

喧嘩のつらさに関するお話を伺う中で、お父様とのエピソードをお話しくださいました。

Aさんのお父様は普段は静かな人でしたが、たまにAさんのお母様と怒鳴り合いの喧嘩をしていたそうです。

そんな時、Aさんは「ああ、また始まった」と、まだ小さかった妹さんを連れて自分の部屋に逃げ、妹さんを慰めながら心を無にしているしかありませんでした。

1回目のインナーチャイルドセラピーでは、このような背景を詳しくお聴きしたのち、「数回かかるかもしれないけれど、今日できるところまで進みましょう」という合意のうえ、催眠誘導で潜在意識下へ。

最初に思い出されたAさんの記憶は、3歳頃の記憶。お父様とお母様の3人で、晴れた日の公園でお弁当を食べているシーンでした。そのシーンのお父様はとても優しく、膝の上に抱かれてあたたかく安心した感覚を思いだしたところで、終了となりました。

私は大事にされていたんですね」Aさんは、意外そうに仰いました。Aさんご自身もお母様と同様、怒鳴られることが何度かあったために、優しい父親の姿が記憶から薄れていたそうです。

安心の体感を記憶していただき「私は愛されるに値する存在」というセルフイメージを取りもどして、1回目は終了しました。

インナーチャイルドセラピー(ヒプノセラピー)では、受け止めることができないほどのつらい記憶が急に飛び出してあなたを脅かすことはありません。Aさんのように、まずは「大事にされていたという自信や安心」という「装備」を身に着けてから、より深い部分へと癒しを進める方も多くいらっしゃいます。

ひと月後の2回目のセッションでは、ここ数日の気づきのシェアをしてから再び催眠誘導後に子ども時代へと退行しました。

今回は、ご実家の子ども部屋でひとりで不安を感じている場面にアクセス。お父様とお母様が隣の部屋で喧嘩をしている様子を、まるで今起きているかのようにリアルに感じ恐怖を再体験しましたが、このシーンを利用して「怒鳴り声が怖い」という感覚を「怖いことが起きても自分を守ることができる」体感覚へと変化させることができました。

その結果「自分には自分を守る力がある」という力強いセルフイメージを持ちなおすことができ「私は安全な毎日を過ごしていい」とご自身に許可することができました。

3回目にお越しいただいた時、ご主人と喧嘩になりそうな時でも落ち着いて話ができたとご報告いただきました。

以前は、何か言われるとものすごく腹が立ち、無言で態度に表すか、ひどく罵倒することしかできなかったそうです。今回は自分の気持ちを正直に伝えて話し合えたおかげで、ご主人の態度も和らぎ、前よりお互いの理解が進み仲が深まったそうです。

Aさんは、お父様への恐怖と激しい怒りをご主人に投影していたと大きな気づきを得ていらっしゃいました。投影が解かれたことで、ご主人のありのままの姿が目に映るようになり、ご主人もAさんと同じく夫婦の喧嘩に疲弊していた事実を受け止めることができました。「今まで、誰を見ていたんだろう。ようやく夫と繋がれた気がする」と目が覚めたようなお顔で話していらっしゃいました。

この日は未来を観測するブロッサムヒプノを希望されたので、催眠誘導後に潜在意識下で未来を観測。

ご主人と仲良く海外へ旅行に行くかたわら、各国のお料理教室を自宅で開くという夢を実現された近未来をご覧になり、その幸せな体感覚と喜びをご自身のものにして「料理を通して人を笑顔にしたい」という情熱をとり戻されました。

​現在、Aさんはお料理教室に向けての準備をしつつ、心を整えるために時々セッションを受けにいらっしゃいっています。好きなお仕事をしていく上で、ご自身の無価値感や承認欲求などと向き合うことも必要になるケースも多いものです。ご自身に向き合うことで、お客様によりよいサービスが提供できるように、という思いをもつAさまを、継続してサポートさせていただいています。

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【Bさんのストーリー】

Bさんは、5歳のお子さんへの接し方で悩まれていました。

昨年、もう1人お子さんを出産なさってから、この5歳の長女さんのことを上手に大事にできなくなったことがつらい、とセラピーを申し込まれました。

長女さんはどこか気弱で、自信がない感じのお子さんだそう。「自分が怒るせいかもしれないけれど、大人の顔色をうかがったり、甘えてくる様子にイライラしてしまう」とご自身を振り返りながら仰いました。

さらにお話を伺うと、Bさんの子どもの頃は、ご両親が大きなお店を営んでいて忙しく、ほとんど家族の思い出がないとのことでした。けれど、お店のお手伝いをしているとお客さんに「しっかりしてるね」等とほめてもらえるため、それがうれしくて進んでお手伝いをしていた大人びた子どもだったそうです。

1回目のセッションで、Bさんはご祖母さまとご実家の居間にいるシーンを思い出されました。両親が忙しくてもご祖母さまにかわいがってもらっていたというBさん。でも、本当は寂しい気持ちを持っていたこと、ご祖母さまには感謝しているけれど、やっぱりお母さんと一緒にいたかった気持ちを思い出されました。

セッション中、お母様にそう伝えたいけれど、疎ましく思われるのが怖くて言葉が出ないBさん。ご祖母さまに味方をしてもらいながら、「もっとこっちを見てほしい」とご自身で伝えることができました。「大人に気を遣ったしっかり者じゃないと、この家にいられない、嫌われる」と思っていたけれど「さみしい、こっちを見てほしい、という本音を持っていていいんだ。子どもなんだから」と子どもとしての気持ちを尊重し「受け入れられる自分」というセルフイメージを取りもどされました。

2回目のセッションでは、「もっと癒しを進めたいから、今の私に必要なことが起きるように」というご希望で潜在意識下へ。大学受験を控えたとあるシーンにアクセスしたBさんは、お母様から「家の商売に役立つ学部に行くように」という圧を感じて窮屈な気持ちを再体験しました。「"しっかりした役に立つ私"じゃないといけないの?私は違う勉強がしたいのに!!」と、初回のセッションの時より力強く、ご自身の言葉を怒りの感情と共に訴えることができました。そしてお母様とのすれ違った思いを分かち合って、怒りの昇華と安心感を得て2回目は終了となりました。

3回目にいらした時、最近長女さんが愛おしく思えるようになってきた!とご報告いただきました。

Bさんご自身が「しっかり者」でなければ愛してもらえない、と「子どもらしい心(寂しさや心細さ、怖い気持ち)」を封印していたために、無意識に長女さんにも「しっかり」「ハキハキした子」という子ども像を押し付けていたことに気づかれました。

そしてその理想の子どもとは違う長女さんに「どうしてしっかりできないの、私は頑張ってそうしてきたのに」とイライラしていたけれど、その頑張りが本当は窮屈でつらかったことを思うと、長女さんもありのままの姿を認めてもらえなくてつらいのかも?と気づき、申し訳なく愛おしくなってきたそう。

長女さんの存在をそのまま受け止めて、一緒にいられる時間を大事にしようと思えました、とお話くださいました。

 

この日はアクセスバーズのセッションをしながらそんなお話をしました。それ以降、子育てのお疲れの癒しとして、時々アクセスバーズをご利用いただいています。

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【Cさんのストーリー】

Cさんは婚活中で「なかなか結婚できない」とのことでサロンにいらっしゃいました。

すべてのケースとはいえませんが、パートナーシップの問題と向き合う時に子ども時代を振り返るとうまくいくヒントが見つかるケースも多いものです。Cさんも「自分の親子関係を癒さないと前に進めない気がする」ということでした。

Cさんのお父様のことを伺うと「小学生の時、父の浮気が発覚して母と離婚した」とのことでした。離婚にまつわるトラブルの影響や環境の変化はとても大きく、ショックをうけてその後自分の性格も変わってしまったように感じているそうです。

1回目のセラピーでは、「子どもの頃に戻ってみたい」という意図と反して架空の無人島の静かな砂浜でくつろぐ体験をされました。「誰にも会いたくない。このまま一人でいたい」そう涙ながらに仰るCさんは、木々に見守られ澄んだ海の水でご自身の傷ついた気持ちを癒す体験をされました。

このように、インナーチャイルドセラピーは必ずしも頭で思い描くようなプロセスを辿るわけでも、過去に退行するケースばかりでもありません。イメージ上の場所や人、あるいは前世の自分や亡くなった人にばったり出会う場合もあります。セラピストやご本人さまでさえコントロールできない、ご本人さまの潜在意識の叡智に従うことが、ベストルートだと感じています。

2回目のセラピーは「もう一度あの砂浜に行きたい」とのご希望でした。

同じ場所にアクセスすることで、心の栄養を得て、次のプロセスに進むこともよくあります。この回のセラピーではきれいな海辺で安堵感を得ていただいた後、潜在意識に任せているとそこにお父様が登場されました。

お父様とお話をされ、言いたいことを伝えたCさんは、最後にお父様に謝罪してほしいと口にされました。自分がこれまでずっと苦しんだのも、性格が変わったのもお父さんのせいだ、と蓄積した怒りをぶつけ、お父様の謝罪を受けることでわだかまりが取れ、軽くなったところで、2回目は終了しました。

Cさんは当初「もう30年も前のことだし、父に怒ってもしょうがない」と考えていらっしゃったため、「まさか”謝れ”と自分が思ってるとは思わなかった」と意外そうでした。

でも、インナーチャイルド(子どもの心)としては「しょうがないでしょ、ガマンしないと」と(自分の思考に)説得されても、納得がいかないケースは多々あります。

正しさや善い考え方などより「本音がどう感じたか」、それを受容した先の心の成長をご本人様とともに見守るプロセスでもあります。

3回目のセラピーではCさんのお母様についてお話しくださいました。

「父が母を苦しめたから、その分、お母さんを助けようと思って生きてきた。でも、母は"男なんて信用できない"って愚痴をよく言っていたし実は結婚に夢が持てない」と。「女性は結婚すると、苦しい思いをして不幸になる」そういう根強い潜在意識がご自身の中にあることに気づかれました。

 

潜在意識はご自身を守るものですので、ご自身を不幸にしないために結婚がうまくいかない方向にご自身を進ませる場合もあります。

この意識を変えたいとのご希望で、この回は子ども時代に退行してお母様と対話をしました。

お母様との対話の中で、お母様は「私は不幸ではない」と言い、Cさんを驚かせました。子どもの目には「お父さんに苦しめられた不幸なお母さん」と映っていたけれどそうではなかったこと、お母様はCさんの幸せを心から願っていることを知り、終了しました。

4回目のセラピーでは「お母さんが不幸じゃなかったのなら、私も幸せになっていいんだと思えてきました」とお話くださいました。お母様は離婚というつらい出来事があっても(愚痴を言いながら)たくましく乗り越えた女性という認識に変わったことで、「やっぱり一度は結婚してみたい。ダメなら離婚すればいい。それでも大丈夫、私も幸せになれる」と以前より軽やかなスタンスで婚活に向き合っているとお話くださいました。

心の痛みが癒えると、人や物ごとへの認識がフラットなものに変化することもよくあるケースです。

そして今度はパートナーがもしできたらという仮定で「一緒に暮らしたら自分の性格の悪さがバレそうで怖い」「素の自分でいられない」というご自身の心の次の段階へとフォーカスしていきました。このように、ひとつずつ玉ねぎの皮をむくように核心に近づく場合もあります。

「素の自分を受け入れてもらえるだろうか」という心配への対策は、まずはご自身が「ありのままの自分」を受容することが避けられません。素の自分、ありのままの自分の受容とは、カッコ悪いような、親からは認めてもらえないような、情けなく子どもっぽい自分がいることもそのまま見ていくことです。(Cさんに限らずどの人にもこのような部分はあります)

また、ご自身が「性格が悪い」と認識している部分はなんなのか、それは本当のことなのか、その背景をさぐることでセルフイメージを変えていくことができます。

Cさんはさらに月に一度セラピーを重ね、そんな自分を一つずつ受け入れることでご自身に優しくなれたためか、数か月後に同じように包容力のある優しいパートナーに出逢うことができました。

自分から目を離さず正直に向き合うことで、ご自身のありのままの輪郭が際立ち、自然体で一緒にいられるようなご縁のある人と出会うケースは多いと感じています。

Cさんはその後も数か月に一度のペースでセラピーやカウンセリングを活用し、トータルで2年ほどかけて「インナーチャイルドはほぼ癒えた」といえる状態までたどり着きました。

現在子育て中のCさんは、子どもの心に向き合うお仕事をするため勉強中です。心に向き合うというお仕事柄、ご自身の心にも向き合う必要性を感じて、時々カウンセリングをご利用くださっています。

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【Dさんのストーリー】

Dさんは、これからお仕事を再開されたいと思っている方。

しばらくうつ状態で体調を崩していたこともあって、休養しながら家事や育児をしていましたが、そろそろ外で働きたいと思い始めたそう。

けれど、自分に自信がなくて一歩を踏み出せないためにサロンにいらっしゃいました。

Dさんの子どもの頃のお話を伺うと、お母様が精神的に不安定な時期が長かったとのことでした。そのためDさんは子どもの頃から家事をしたり、お母様が心沈んでいるときは努めて明るく振舞ったり、話を聴いてあげたりして家の中のムードを保つ役割をしていたそうです。

その一方で、Dさんご自身は「自分の本音ってなんなのかよくわからない」という心もとない感覚をずっと持っていて、自分の人生を歩んでいるというより「ただ人生をこなしている」ような虚しさを抱えているとも仰いました。

1回目のセラピーでは、意図せずDさんの「心の庭」ともいえる場所にアクセスしました。その庭でDさんは安堵感の中でのびのびと過ごし、最後に絵具を見つけられました。その絵具を使って絵を描く自由な感覚を取りもどされたところで、1回目は終了となりました。

催眠から覚めたのちに「絵を描くのが好きで本当は絵を習いに行きたかった」ことをお話くださいました。でも家の事情でそれが叶わず、仕事や育児に追われるうちに絵のことを忘れていたそうです。そして、何の仕事にも興味を持てなかったけど、もし絵を描くことが仕事になったらすごく嬉しい、でも無理だと思っているとも。そこで「先のことは一旦置いといてまず絵を描いてみること」をお勧めして1回目は終了しました。

2回目のセラピーでは、絵具を買って絵を描き始めたと教えてくださいました。絵を描いていると嬉しさ、自由、喜びの感覚がよみがえってきて、自分のエネルギーを「家事をこなさなければ」という義務の方向ではなく、絵を描くという自由な方向に向けられるようになったとのこと。まだ仕事は見つかっていないけれど、なんだか元気になってきたと嬉しそうでした。

Dさんは家庭環境によって、「やらなければならないこと」を最優先するという生き方をされてこられました。お母様の体調や気分を、ご自身のお気持ちややりたいことよりも優先しなければ、安全に生きていくことができない。そのように外側を敏感に感じ取るためにエネルギーを使いすぎて、Dさんご自身の内側を感じたり欲求を叶える方向に使えなくなり、ご自身の気持ちや感覚や力を信じられなくなっているようだと気づかれました。

長年のパターンを取りもどすには、時間も必要です。この回は、そういった背景のお話をするのみ(カウンセリングのみ)で、次回までの「宿題」等をお伝えし、終了となりました。

3回目は、ヒプノセラピー(インナーチャイルドセラピー)をご希望され、子ども時代へ退行されました。お母様が心沈み、寝込んでいるシーンにアクセスすると、その時の悲しさや心細さ、怖さや不安をありありと思い出されました。けれど「お母さんは病気なんだから私の気持ちを言ったらかわいそう」とお母様に言いたいことを伝えることができず、近所の親切なおばさんに気持ちを吐露し、そのおばさんからお母様へ気持ちを代弁して伝えてもらうことができました。

この体験を振り返りDさんは「近所のおばさんにいつも優しくしてもらっていた安心感」を思いだすと同時に「お母さんは私の気持ちを受け止めるキャパシティのない人だった」という失望とあきらめを感じました。「残念だけど、そういう人なんです」と仰るDさんに、ゲシュタルト療法を提案し、お母様との対話をもう一度体験されました。

今度は失望の気持ちをきちんと確認した後だからか、しっかりとご自身の無念さや怒り、不安を言葉で伝え、お母様なりの精一杯のお気持ちをも受けとることができました。

4回目のセラピーは前回の失望による悲しみのシェアと気づきをお話くださいました。「病気がよくなりさえすれば母は私を見てくれるという期待があった。母の言動や気持ちにずっと注目していたのは、私が努力してなんとか元気になってほしかったから。母のことが大好きだった」と。けれど前回のセラピーでお母様の等身大のキャパシティをみたことで、かえって気持ちに区切りがついたり「夫は私と血がつながっていないのにちゃんと愛してくれている、子どもものびのび自由な子に育ってくれている」と周りから愛を注がれていることや今の家族のありがたさに改めて気づいたご様子でした。ちんと悲しみや失望を感じきるプロセスを経るからこそ、本当に腑に落ちるものもあります。

その流れで、ご自身の子ども時代を俯瞰するようなヒプノへ。不安でも明るくふるまい、家事をして、勉強もし、親を励ましていた子どものDさんを大人のDさん視点で見ていただくことで、「私はすごく健気でいい子だ。お母さんには限界があったけど、私があの子(ご自身)のお母さんになって大事にしてあげたらいいかも」と気づかれ、お母様を一人の人間として対等に見つつ、自分自身を大事に守る感覚と、自分に守られ、見つめてもらえる安心感を得たところで終了となりました。

5回目のセラピーでは、お仕事を決めたとご報告いただきました。アトリエにカフェが併設された職場を見つけ、絵画に関わりながらゆっくりパートで働いていらっしゃる様子でした。

自信満々という訳じゃないけど、でもまあいいかという感じです」と仰るDさんに、詳しくお話をお聴きすると「自分はよく頑張ってきたんだと前回本当に認めることができた。母を元気にしてあげなきゃと思っていて、それができないから自分はダメだ(力がない→自信がない)と思っていたのかもしれない。でも、母が元気じゃないのは私のせいじゃないし!ってわかったし、母のケアをしていた私がいたましくて、もうこれからは好きなことさせてあげよう!て思えてきた。自信がなくても楽しめたらいいかという感じです」と仰いました。

自信のあるなしや、できないかもという不安にとらわれず、やってみたいことをやろうという許可をご自身におろせた印象です。(その行動の積み重ねで結果的に自信をつけられています)

もちろん、Dさんのように気づきを得られても、揺り戻しで悲しみを感じたりすることもあります。けれど、揺れることも心の動きのひとつです。揺れるから元に戻った、ダメなのだ、というわけではなく、揺れながらその都度受容し、癒し、しなやかに心を大きく育てていくものだとわたしは思います。また、その経験が自分を信じる力(自信)にもなっていくと思っています。

1年後にサロンにいらしたDさんは、ご自身の作品を創る活動をされていました。けれど世に出すことがうまくいかず、潜在意識に何があるか知りたいとのこと。

ヒプノセラピーでそのヒントを探ると、お母様に対する罪悪感が根強かったことに気がつかれ、とある言葉を口にされたことでそれを解放することができました。「まだインナーチャイルドが癒えてなかったなんて!」と苦笑されていましたが、魂を拡大成長させていく際には自分の殻を破っていかなければならない時があります。それが、癒えていない気持ちとセットになった思いこみ(例えば「自分は価値がない」など)を手放すことである場合も。そういった場合にも、インナーチャイルドセラピーをご活用くださるケースもとてもおすすめです。

インナーチャイルドセラピーはこちら

 

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